豊田市の製造派遣の話題【トヨタ自動車の収益回復】
自動車関連のお客様(派遣先)は、豊田市の派遣会社にとって非常に重要です。
特にトヨタの動向は、豊田市の産業全体に大きな影響があります。
今回は、11月に驚きを持って伝えられた「トヨタ自動車 第2四半期決算発表」のトピックスをお伝えします。
トヨタ自動車、通期の業績見通しを大幅上方修正
トヨタ自動車は2020年5月、新型コロナウィルスの影響を考慮して、2021年3月期(通期)の営業利益の見通しを5,000億円(前年比80%減)と発表していました。
80%ダウンといっても、緊急事態宣言で経済がストップしていた5月時点で「黒字」の見込みを出すこと自体、強気といえる状況です。
そして11月の第2四半期の決算発表、驚くような数字が発表されました。
第1四半期(4-6月)の営業利益;139億円
第2四半期(7-9月)の営業利益;5,060億円
全国的に最も状況の厳しかった3ヶ月(4-6月)を黒字で乗り切っただけでなく、5月時点での1年分の営業利益(見通し)「5,000億円」を、たった3ヶ月(7-9月)で達成してしまったのです。
通期の営業利益の見通しも、1兆3,000億円(前期比46%減)に上方修正しました。
業績回復の理由は…
世界中で経済が停滞したこの半年間を、驚異的な数字で切り抜けたトヨタ自動車。
その第一の要因は、やはり自動車販売の回復でしょう。
4月には世界販売が前年の53.7%まで落ち込んでいましたが、
日本で緊急事態宣言が出されていた5月から、早くも見込みを超える回復がはじまりました。
特にアメリカ・中国市場の回復は早く、7月には前年を超える好調ぶりでした。
(中国は4月から9月まで6ヶ月連続前年越え)
アメリカ・中国の牽引もあり、9月の世界販売台数では過去最高を記録する回復ぶり。
日本の新車販売も徐々に持ち直し、8月には89.4%、9月には91.8%まで回復しました。
トヨタ自動車の強み
世界中で経済が停滞したこの半年間を、驚異的な数字で切り抜けたトヨタ自動車。
その強さの秘密は一体何なのでしょうか。
トヨタ自動車の発表している「利益増減要因」を見ると…。
[1]為替差損:マイナス1200億円
[2]原価改善:プラス500億円
[3]販売面の影響:マイナス9700億円
[4]諸経費の低減努力:プラス1150億円
- [1]…円高。経済ショックが起こると、安全な円は買われ円高が進む。(輸出企業にはマイナス)
- [2]…原価低減への取り組み。徹底した「原価管理」こそトヨタの強み。
- [3]…販売台数の低下。外出自粛の中、新車購入の機会も減少。
- [4]…諸経費削減。出張やイベント中止の影響もあるが、地道な経費削減の積み重ね。
トヨタ自動車という自動車販売台数世界2位の大企業こそ、「原価改善」「諸経費削減」という地道な努力で利益改善しているんだな…というのが正直な感想です。
原価改善というと、サプライヤー(下請け企業)に無理な要求をしているのでは、という悪いイメージもわいてきますが、そうではありません。
トヨタでは企画段階から綿密な原価計算がなされ、それを達成するために無駄の排除・工程見直しを進めます。
「カイゼン」の積み重ねが原価改善なのです。
幸せを量産する
「幸せを量産する」「可動性を社会の可能性に変える」
今回の決算発表で豊田社長が示した「トヨタフィロソフィー」です。
これからどんな「幸せを量産」し、全国に・全世界に届けてくれるのか。
弊社も豊田市の製造業に関わる企業として、注目していきます。
参考URL:
トヨタ自動車 https://global.toyota/jp/
トヨタイムズ https://toyotatimes.jp/
日本自動車販売協会連合会 http://www.jada.or.jp/